ギャップが好き・・最近、見た映画のレビュー

あたしはギャップを感じる役柄や役者さんが好き。

こんなストーリーのこんな映画で、こういう役をやる人・・・って予想してた

ら、思ってたのと真逆だったり、驚くような空気感だったり・・。

そのギャップの向うに何があるのか想像力をかきたてられて、気がついたら目が

離せなくなっちゃう。

たとえば「プロメテウス」っていうSFでアンドロイドを演じたマイケル・ファス

ビンダーの演技。

AIなのに人間のマネがしたくて、それがうまくいかないと皮肉に笑ってみたり、

めっちゃ人間臭いのに、身体の演技は完全にアンドロイド。そんな矛盾した、で

もくすっと笑う演劇みたいな演技をみてるうちに、マイケル・ファスビンダーが

あたしの推しナンバーワン俳優になった!

 

この映画でもう1人のAIを演じてて、「マッドマックス 怒りのサンダーロー

ド」にも出たシャーリーズ・セロンもギャップの塊。

美人でスーパーモデル並みのゴージャスなプロポーションなのに、この人の演じ

る役っていつも凄いワケありばっかり。「モンスター」では15キロ増量してすご

くビッチで下品な連続殺人鬼になったし、「怒りのサンダーロード」では丸坊主

でスッピンで最初から最後まで女性の部分をぜんぜん見せなかった・・・。

彼女が普通の美人さんの役をやったのって一度もみたことない。

きっとそういう役をやる意味が見えないんだよね・・ゴージャスな美人がゴージ

ャスな美人を演じても、そこには何もギャップが生まれないから。

 

この夏、映画をいくつか見て、何人かそういう「ギャップ萌え」なキャスティン

グを見つけた!

最初は「全裸監督」の川田役をやった玉山鉄二さん。

(眼鏡キャラの川田役)

 

知的で影があって性的な自意識をすごく抑え込んでる感じだけど、それを仕事の

中身で爆発させる。優しくて内向きなのに「やるときはオレがやる!」っていう

過激さは、主役、村西とおる監督を演じた山田孝之さんの完全無欠に素晴らしい

演技や、相棒役の満島真之介の最高の熱血やさぐれ感と、これ以上ないコンビネ

ーションだった。

川田が出てくると、画面が突然、引き締まる感じがしたのはあたしだけ?

ちょーかっこいい役作り!!

SNSでもう凄く話題になってるけど、めっちゃ熱くて面白くてぐいぐいひっぱっ

ていかれるから、Nwtflixに入ってる人は、ぜひ見てみてね!

FUKUSHIMA DAY上映会で大活躍してくれた大沢真一郎さんと市原洋さんがカメオ

出演してるのを絶対見なきゃ、と思って「イソップの思うツボ」も見た!

大沢さんの先生、めっちゃ印象濃いめ。

代理のあの先生と同じぐらい生徒たちにきゅんきゅん騒がれそうで・・

でもそうするとストーリーが全然ちがってきちゃうし・・・あんまり目立ちすぎ

てもダメなわけで・・。見た人にしかわからない話でごめんなさい。でも大沢ビ

ームはやっぱりスクリーンでも強烈でした😊

市原さん、いっぱい出てるらしいので、絶対みつけなきゃと思って、画面の

隅々までみてたんだけど分からなかった・・・😭

えっ、どこー???

シナリオや構成、すごくチャレンジングだと思った!ひとつ、惜しいって感じた

のはインディーズ感覚を大切にした作品だから、シネコンじゃなくて、K’sシネ

マとかシネマロサとかで見たほうがもっと楽しめたかもっていうこと。

こういう作品ってマイナーな時にミニシアターで見つけて、「ねえねえ、こんな

映画知ってる?」って友達に教える、宝探し的な見方がいちばんトクした気分に

なれると思う!

 

ドッド・ゾロンズっていう大好きなブラック・コメディの監督がいて・・

その監督の作品も絶対、シネコンでは見たくない!(っていうか、ちょーブラック

だから、シネコンでは絶対かからないけど)。

いつもかかるのはユーロスペース。

あの空間でくすくす笑いながら、みんなドッドの作品大好きなんだなーって連帯

感や共犯者意識を持ってみるのがいちばん。

まだ二館でしかやってなかった時の、カメ止めみたいな感じで。

映画ってどこで見るかも、結構大きいよね?

その作品にあった環境や空気感があって、それも作品の一部なんだと思う。

「アラジン」も見た😊😊😊

ジャスミン綺麗だったし、お話も面白かったし、爽快感もあったし、夏休み映画

としては100点!やっぱり空飛ぶじゅうたんって、家に一枚は欲しいよね!(^     ^)

あたしはまだちっちゃかったころからこのお話が大好き。

普通の玄関のマットに座って、念じればこのマットが空飛ぶじゅうたんになる!!

って信じて、何時間も願をかけてたのを思い出した!笑

子供の頃は今よりもっと想像の世界にどっぷりハマってたから・・・。

😊

ただウィル・スミスが上手すぎてキャラが立ちすぎて、主人公がジャスミンとア

ラジンより魔人ジーニーだった気がする。

最後もジーニーが自由になるとこで終わるし。

ジャスミンがもう一暴れしてくれたら、もっと爽快だったかも👧👩👸

そういえばちょっと前だけど「愛がなんだ」も見た!

岸井ゆきのさんはオムニバス映画「ぼくたちは上手にゆっくりできない。」の舞

城王太郎さんの作品「BREAK」のヒロインを1人2役でやってて・・・。すごく雰

囲気がある上手な女優さんだなーと思ってたけど、この映画では誰でも一度や二

度はあるあるな「ダメ恋をやめられない」女の子をめっちゃナチュラルに演

じてて、ちょーかわいかった!

そしてこの映画で一番ひっかかった「ギャップな人」は、若葉竜也の演じたナカ

ハラ。

この人も自意識を抑え込んで喜怒哀楽や弱さを他人に見せない代わりに、写真を

撮って表現してる。傍から見るとすごくもどかしいし、言葉にしないからなにを

考えてるかよく分からないけど、きっと本人の中では何回転もしてて、考えすぎ

て答えが出ないんだよね。

(写真はテキストに関係ないけど中目黒のVITO)

 

あたしがこういうギャップを感じる役に惹かれるのは、たぶんその謎をとくスリ

リングさが好きなだけじゃない。

きっと自分の中にある感覚と、似たものを探してるから。

それは今度、ちゃんと言葉にしてここに書くつもり。

今年の夏は、いい刺激を受けられそうな映画がたくさんあるから、せっせと映画

館に通ってNetflixをチェックしまくります!

そして、その刺激を最高の作品作りに還元するので、応援してくれたらうれしい

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